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不妊症について

不妊症について

2016.11.01

不妊症とは、「健康な男女が、子どもを望んで性生活を行なっているにも関わらず、2年以上、妊娠にいたらない状態」を言いますが、近年、社会における男女の『生き方』そのものの変化や、女性の社会進出などによる晩婚化傾向のため、「妊娠を望んでも、1年以上妊娠しない夫婦」を、不妊症と定義するようになってきています。
(アメリカでは以前より不妊症の定義は1年以上です。)

通常、妊娠はタイミングさえ合えば、1回の排卵で20〜25%の確率で妊娠すると言われており、実際に約90%の夫婦が1〜2年以内に妊娠にいたりますが、逆に言えば、カップルのおよそ10組に1組が不妊症であると言えます。

厚生労働省がまとめた資料「不妊治療をめぐる現状」によると、平成12年から平成23年までのおよそ10年間で、母親の年齢が35歳以上の出産の割合は、11.9%から24.7%へと倍増しています。また、体外受精による出生児数の推移は日本産科婦人科学会の集計によると、総出生児数に占める体外受精出生児数の割合も、平成16年の1.64%から平成22年の2.70%へと増加しています。つまり、これらの結果は、日本人の晩婚化傾向による出産の高年齢化と不妊症のリスクとの関係を如実に表すデータであると言えます。

それ以外の不妊症の要因として、女性側の要因としては、月経周期の異常、月経量・期間の異常、月経に伴う症状の異常、性感染症・骨盤腹膜炎、以前に子宮筋腫・子宮内膜症を指摘されているなどの女性。男性側の要因としては、小さい頃にヘルニアの手術や、停留睾丸の手術を受けている、おたふく風邪に罹患したあと、高熱が続いたり、睾丸炎を起こした既往がある、子どもの頃にがん等の治療を受けている、糖尿病であるなどの男性が不妊症になりやすいとされています。

不妊症の早期治療・早期改善のためには、まずは根本となる原因を見つけることが重要で、不妊症の男女別の原因は、1998年のWHO(世界保健機関)の発表によると、原因が女性のみにあるケースは41%、男性のみにあるケースは24%、男女ともが24%、原因不明は11%となっています。

■不妊症の原因
不妊症の主な原因として、女性不妊には内分泌・排卵因子、卵管因子(卵管炎、卵管性留水腫・膿腫、その他)、子宮因子(子宮筋腫、子宮形態異常、子宮内膜症、子宮腺筋症、その他(黄体機能不全など))、頸管因子が考えられます。一方、男性不妊には造精機能障害、精路通過障害、性機能障害が考えられます。

■不妊症の検査
不妊症の改善・治療のための検査としては、基礎体温測定、ホルモン検査、クラミジア検査、超音波検査、子宮卵管造影検査、通気・通水検査、子宮鏡検査、腹腔鏡検査、MRI検査、頸管粘液検査、フーナー検査、抗精子抗体検査、精液検査などが挙げられます。

不妊症の改善・治療を検討される方には、ご夫婦で一緒に検査を受診されることをおすすめしますが、奥さまだけ、もしくはご主人さまだけでもけっこうですので、まずは病院の門をたたいてみてください。いきなりの検査が難しい場合は、まずはご相談だけでもかまいません。どうぞお気軽にご連絡ください。

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